1.家系図とは

 行政書士は相続が発生した際、依頼を受け相続人を確定する資料を収集し、相続関係を図にします。いわゆる家系図です。これは相続に係わる部分的なものです。そこでこれをお渡しした際に依頼人の方からもっと詳しいものができないかと求められることがあります。
 自分の先祖にはどのような人がいて、どこに住んでいたのかなどいわゆる自分のルーツを知りたいと願うのはごく普通の欲求であると思います。そして又、自分の知りえた事実を次の世代へと伝えていくのも今のときを生きている私たちの使命であるとも言えるのではないでしょうか。確かな家系図は無言のうちにこれを後世に伝えていきます。
 当事務所では推測やこじつけで依頼人の方の家系を装飾したりしません。それはご先祖の方に大変失礼なことだと考えるからです。正しい記録に基づいた事実のみを記載していきます。作成された家系図を開きながら、自分をこの世に送り出してくださったご先祖様に感謝の思いを抱いていただけたら何よりです。


2.家系を調べる

 家系調査をする際、もっとも信頼できる情報が記載されているのが戸籍です。私たちが相続に係わる依頼を受け、相続人を確定する際も戸籍を元に相続関係図を作成します。
 戸籍は、戸籍と除籍に大別されます。戸籍は夫婦及びこれ当時を同じくする子ごとに編成されています。これを綴って帳簿としたものを戸籍簿といいます。結婚などにより新しく戸籍を作ったり死亡したりするとその戸籍から除かれます。これを除籍といいます。一戸籍内の全員をその戸籍から除いたとき、その戸籍は戸籍簿から除いて別に綴ります。これを除籍簿といいます。
 戸籍の記載事項を知りたいときにはこれを保管する市町村役場に戸籍謄本を請求します。これはいつでも手に入れることができますが、除籍の場合は時間的制約があります。除籍の保存期間は80年とされているため、その期間を過ぎると処分されてしまう可能性があります。現実的には80年を過ぎても保存されているものもありますが、一部では80年を過ぎた除籍が大量に処分されているとの情報もあり、全国的な市町村合併の促進による処分の加速が懸念されています。これは、私たちのルーツを探る最大かつ重要な資料が失われつつあるということです。正確な情報を入手するため、処分される前に除籍の謄本を手に入れたいものです。一度失われた戸籍の記録は二度と戻ってきません。お子様やお孫様に、ご先祖様をきちんと伝えるためには、古い戸籍が残っている間に調査しておく事が大切です。
 可能な限りの除籍謄本が入手できたら、家系図の作成に入りますが、更に時代を遡り家系を調べたいときは、ご位牌、過去帳、墓石、古文書などを元に調査を続けていきます。


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